認定基準の対象となる精神障害は、ICD‐10(国際疾病分類第10回修正版)の第Ⅴ章(精神および行動の障害)に分類される精神障害となります。
ただ、認知症や頭部外傷による障害(F0)やアルコールや薬物による障害(F1)は除きます。
精神障害の労災認定基準あてはまる(仕事に関連して発病する可能性のある代表的なもの)のは、F3気分(感情)障害・F4神経症性障害、ストレス関連障害および身体表現性障害となります。
F2統合失調症。統合失調症型障害および妄想性障害についてはまず認められず、特別な出来事に該当した場合、認められる可能性が有ると言われています。
※いわゆる心身症は、認定基準対象疾病から除外されています。
ICD‐10 第Ⅴ章「精神および行動の障害」分類
| 分類コード | 疾病の種類 |
|---|---|
| F0 | 症状性を含む器質性精神障害(アルツハイマー病の認知症など) |
| F1 | 精神作用物質使用による精神および行動の障害 |
| F2 | 統合失調症 統合失調症型障害および妄想性障害 |
| F3 | 気分[感情]障害 |
| F4 | 神経症性障害、ストレス関連障害および身体表現性障害 |
| F5 | 生理的障害および身体的要因に関連した行動症候群 |
| F6 | 成人のパーソナリティおよび行動の障害 |
| F7 | 精神遅滞〔知的障害〕 |
| F8 | 心理的発達の障害 |
| F9 | 小児期および青年期に通常発症する行動および情緒の障害、特定不能の精神障害 |
F2 統合失調症、統合失調症型障害および妄想性障害
F20 統合失調症
「破爪病(破爪型分裂病)・緊張病(緊張型分裂病)・妄想型分裂病・単純型分裂病・ 分裂病後うつ病・残遺分裂病・慢性分裂病・遅発分裂病・接技分裂病」
F21 統合失調症型障害
「境界型分裂病・偽神経症性分裂病」
F22 持続性妄想性障害
「妄想病・パラノイア・パラフレニー・敏感関係妄想・妄想反応・感応性精神病」
F23 急性一過性精神病障害
「急性精神病・急性分裂病様精神病・心因性妄想精神病・妄想反応・分裂病性反応・反応性精神病」
F24 感応性妄想性障害
「感応性精神病」
F25 統合失調感情障害
「非定型精神病・混合精神病」
F28 他の非器質性精神病障害
F29 特定不能の非器質性精神病障害
F3 気分(感情)障害
F30躁病エピソード・F31双極性感情障害[躁うつ病]・F32うつ病エピソード・F33反復性うつ病性障害・F34持続性気分(感情)障害・F38他の気分(感情)障害・F39特定不能の気分(感情)障害
(F30)躁病エピソード
主な臨床診断名 躁病。
高揚した気分及び身体的、精神的活動性の量と速度の増加が特徴である。
重症度に応じて、軽躁病、精神病症状を伴わない躁病、精神病症状を伴う躁病に区別される。
軽躁病は、接続的な気分の高揚(少なくとも数日間は続く)、気力と活動性の亢進、そして、通常、著しい健康観と心身両面の好調感が存在する。社交性の増大、多弁、過度ななれなれしさ、性的活動の亢進、睡眠欲求の減少をみることが多い。精神病症状を伴わない躁病は、気分の高揚は活力の増大を伴い、活動性の過多、談話心迫、睡眠欲求の減少をもたらす。通常の社会的抑制は失われ、注意を保持できず、自尊心は肥大し、誇大的あるいは過度の楽観的な考えが気軽に表明される。精神病症状を伴う躁病は、肥大した自尊心と誇大観念が妄想へ、易刺激性と疑い深さが被害妄想へ発展することがある。
(F31)双極性感情障害[躁うつ病]
主な臨床診断名 躁うつ病。
気分の高揚、エネルギーと活動性の増大を示す場合(躁病または軽躁病)と気分の低下、エネルギーと活動性の減少を示す場合(うつ病)のエピソードが反復するものである。エピソードは普通完全に回復することが特徴的である。躁病エピソードの持続は、2週間から4、5か月(持続期間の中央値は約4か月)持続する。うつ病は、より長く続く傾向がある(持続期間の中央値は約6か月)が、高齢者を除いて1年以上続くことはまれである。
(F32)うつ病エピソード
主な臨床診断名 うつ病・内因性うつ病・反応性うつ病・心因性うつ病・退行性うつ病・閉経期うつ病・更年期うつ病・初老期うつ病・疲弊性うつ病・仮面うつ病・激越うつ病。
単一の(最初の)うつ病エピソードのみに用いられる。それ以後にも、うつ病エピソードがあれば反復性うつ病障害に分類される。本質的には、反復性うつ病障害と同じものが多く含まれているが、このような分類が設けられているのは、うつ病性障害には、一生のうちにエピソードが1回しかないものがかなり存在するからである。
患者は、通常、抑うつ気分、興味と喜びの喪失及び活力の減退による易疲労感の増大や活動性の減少に悩まされる。わずかに頑張った後でも、ひどく疲労を感じることが普通である。
定型的なうつ病エピソードには、①抑うつ気分 ②興味と快楽の喪失 ③エネルギー低下による疲労性の増加と活動の減少が主症状で、そのほか ④集中力、注意力の減少 ⑤自己評価と自信の低下 ⑥罪悪感と自己無価値感 ⑦将来に対する悲観的考え ⑧自己損傷あるいは自殺観念・行為 ⑨睡眠障害 ⑩食欲減退などの症状もよくみられる。
(F33)反復性うつ病性障害
主な臨床診断名 内因性うつ病・周期性うつ病・生気うつ病・季節性うつ病。
個々のエピソードは3か月から12か月(中央値は約6か月)持続し、各エピソードの中間に、ほぼ完全に回復する。診断基準としては、これまで少なくても2回のエピソードが最低2週間続き、それらが少なくても6か月間の顕著な障害のない期間によって隔てられていたことである。
(F34)持続性気分(感情)障害
主な臨床診断名 神経症性うつ病・抑うつ神経症。
持続性で、かつ、通常は変動制の気分障害で、個々のエピソードがあることはまれで、あっても躁病、または軽傷のうつ病と記載するほど重症でない。
それでも、これらは何年にわたっても続き、時には患者の青年期の大部分にもわたり、かなりの主観的苦痛と能力低下を起こす。持続性気分(感情)障害は、気分循環症と気分変調症に分けられる。
気分循環症は、かつての循環性精神気質に相当する。軽い抑うつと軽い気分の高揚の期間とを示し、成人期を通じて長年月続く。気分変調症は、かつての抑うつ性精神病質と抑うつ神経症にほぼあたる。思春期以後、長年にわたって患者を苦しめる。
F4 神経症性障害、ストレス関連障害および身体表現性障害
F40恐怖症性不安障害・F41他の不安障害・F42強迫性障害・F43重度ストレス反応[重度ストレスへの反応]・F44解離性(転換性)障害・F45身体表現性障害・F48他の神経症性障害
(F40)恐怖症性不安障害
主な臨床診断名 恐怖症・恐怖神経症・対人恐怖症。
(F41)他の不安障害
主な臨床診断名 不安神経症・不安発作(パニック障害)。
(F42)強迫性障害
主な臨床診断名 強迫神経症。
一定の不快な思考、観念や衝動が繰り返し現れる。強迫思考(例えば、愛する子供を殺す衝動に遂にうち勝つことができなくなるかも知れないという恐怖や、反復する心象の猥褻であったり、冒瀆的であったりする観念)、強迫行為(例えば、清潔にすること(特に手洗い)、潜在的に危険な状況が無くなったことを保証するための確認、整理整頓)、あるいはその両方が少なくとも2週間連続してほとんど毎日存在し、生活する上で苦痛か妨げの原因となる。
(F43)重度ストレス反応[重度ストレスへの反応]及び適応障害
主な臨床診断名 急性環境反応・急性心因反応・状況性反応・悲嘆反応・ストレス(重度)反応・外傷神経症。
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2024年は・東京都・愛知県・大阪府・兵庫県 よりご依頼をいただいております。
2023年は・宮城県・東京都・愛知県・大阪府 で労災認定されています。